筋肉の鎧を外せ!

身体は感情を記憶する。「身体記憶」のお話。

以前の記事、「心身が芯からラクになる!『テニスボール健康法』のススメ」 では、テニスボール健康法の効果の一つとして、

身体に「コリ・ハリ」という形で溜まった感情的ストレスを開放していくことができる。

ということを書かせていただきました。今日は、この「感情的ストレスの開放」についての解説です。

身体は感情を記憶する?「身体記憶」という考え方。

ボディーワークの分野では、「身体記憶」という言葉が使われることがあります。脳だけでなく、身体にも、過去の記憶や感情が宿るという考え方です。そして、身体の中でも、とりわけ筋膜(結合組織)とこの「身体記憶」には深い関係があります。恐怖・不安・怒りなどのネガティブな感情は、筋膜の癒着=コリ・ハリという形を取って、身体にとどまる(=身体記憶)ことが多く、そしてその感情がいつでも精神的なノイズとして自分の中に影響を与えたりするのです。

典型的な例としては、人間関係でのストレスが特に強い時期が何ヶ月か継続した後、そのストレスからは開放されたのだけど、それ以降は心身がもやもやしたままで、ネガティブなことを考えることも多くなり、うつ病ではないかと心配になって来た、、、なんていうケースが挙げられます。こうしたケースの場合は、知らず知らずのうちに、身体のコリ・ハリという形でネガティブな感情が身体に記憶されていることを疑ったほうが良いでしょう。もちろん人間関係に限らず、お金、仕事、恋愛・結婚のストレスなど、こうした現象が起こる分野は非常に多岐にわたります。

身体記憶に関わるコリ・ハリを軽減すると、心身が芯からスッキリします。

このような、一見心の問題と思える現象に身体記憶が関わっているケースでは、厄介なことに、「ポジティブ思考」「考え方の工夫」といった手法は意味をほとんど為さないことが多いです(かえってデメリットのほうが多いケースもあります)。また、お薬・サプリメント・食生活改善なども、その効果は限定的なものにとどまりがちです。もともとの要因となっている、身体記憶に関わるコリ・ハリを軽減・解消して行かないと、なかなか心身が芯からスッキリしてくれないのですね。

逆に、心の問題を解決すべく、他の手法をいろいろ試してもいまひとつだった、、、という方々が、身体記憶に関わるコリ・ハリを軽減して行くことで、心身が芯からスッキリしていく、というケースは少なくありません。「身体記憶」は、それほどまでに人の心身のコンディションに大きな影響を与えてしまうもの、、、ということです。

ネガティブな感情を伴う「身体記憶」が開放されるときに起こること。

当方では、ネガティブな感情を伴う「身体記憶」を軽減・解消するワークをよく提供させて頂いていますが、その時に頻繁に起こることがあります。

それは、不安、恐怖感、怒り(イライラ)などの、身体記憶となっていた感情が表に浮き上がってきて、その後次第に軽くなっていくこと。あたかも、ギリシャ神話の「パンドラの箱」のストーリーのごとく、閉じ込められていた感情が顕わになるんですね。最初は驚く方もいらっしゃいますが、その後は心身がかなり軽くなった状態でお帰りになる方が多いです。必要となるセッション回数はケースにより幅がありますが、考え方の工夫や、ムリヤリなポジティブ思考などに頼らず、着実に効果を積み上げていくことができるため、私自身も重宝しているオススメのワークです。
(特に重いネガティブ感情を伴うケースでは、安全に配慮し、心身の負担になりにくい形でワークを行わせて頂いています。)

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心身が芯からラクになる!「テニスボール健康法」のススメ。

このブログでは、これまでにも様々な角度から、筋膜・頭蓋仙骨系と心の関わりについて記事を書かせて頂いていますが、今日は、頭蓋仙骨系を整え、筋膜をゆるめていくことで、心身のコンディションを芯から改善していく方法をひとつご紹介したいと思います。
※これまでの関連記事は参考記事からご覧頂けます。

名付けて「テニスボール健康法」。当方では、自宅で頭蓋仙骨系を整えて行く様々な方法をお伝えしていますが、その中でも一番基本になるものです。簡単な方法ながら、日々続けて頂くことで、以下のような様々な効果が得られます。

「テニスボール健康法」で期待できる効果:
□ 頭蓋仙骨系をめぐる、脳脊髄液の流れを活性化させ、慢性疲労の回復や、一部の頭痛・頭の重さを緩和する。
□ 日々続けて行うことで、全身の筋膜をゆるめていくこともできる。
□ 全身の「気の流れ」を活性化することができる。
□ 瞑想と同等、もしくはそれ以上の深いリラックスが得られる。
□ 身体に「コリ・ハリ」という形で溜まった感情的ストレスを開放していくことができる。(強い感情的ストレスが解消される際には、恐怖・不安・怒りなどの感情が一時的に吹き出し、その後それが次第に収まっていく、という現象も起こります。最初ビックリする方もいらっしゃいますが、収まった後には憑き物が落ち、心身が一皮むけたようにスッキリします。)

以下、早速やりかたのご紹介です!

※注意: 以下に当てはまる方々は、使用をお控えください。
・脳動脈瘤や脳内出血といった、脳に関する病気のある方
・現在妊娠中の方

用意するもの:

□ テニスボール2個
□ 靴下

やり方

1.テニスボール2個を靴下の中に入れ、靴下を縛ります。靴下の中でテニスボールが動き過ぎないよう、少しキツめがオススメです。

テニスボール+靴下

2.床・ベッドなどに寝っ転がって、テニスボール入りの靴下に頭を乗せる。耳の真後ろか、そこより少し上、後頭部の一番盛り上がったところにボールのてっぺんが当たるように、位置を調整してください。

3.そのまましばらく過ごす。眠たくなった場合は眠ってもかまいません。
※ 最初は5分~10分程度から始めてみましょう。慣れて来たら時間を伸ばしてもかまいませんが、1日あたりの時間は20分以内にとどめてください。
頭が痛くなったりする場合は、しばらくお休みをして様子を見てください。

毎日続けていくと、少しずつ心身が芯から元気になっていく!

テニスボールを使って寝っ転がっているだけ、という簡単な方法ですが、頭蓋仙骨系と筋膜という、心身の健康を深いレベルで支える部分に働きかけていくことができるため、毎日続けて頂くと、心身が芯から次第にラクになっていく効果があります。私自身も日々愛用している方法の一つです。心身のコンディションをトータルで改善していきたい!という方には、特にオススメですので、是非お試しください(^^)

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筋肉の鎧を外せ! (1)筋肉の鎧って何?

身体に感じるすべてのブロック、緊張や圧力などは、基本的にはタブーとされた衝動や感情を筋肉で押さえ込んだために起きている。
- ケン・ウィルバー(アメリカの現代思想家)

心と体が密接に繋がっていることを表す言葉のひとつに、

「筋肉の鎧」

という言葉があります。ストレスやトラウマを生むような経験の際に、自分の感情を抑えこむために生まれるコリを指す言葉です。自分自身を守るがごとく、筋肉の硬いコリを身にまとうから「鎧」と言います。

頭に血が昇り逆上するような怒りを抑えるために顎とこめかみを締め付けて自分を抑える。
仕事のプレッシャー(不安・恐怖の一種)と戦うために、毎日のように首をこわばらせ、胸を固めて呼吸を浅くして仕事に臨む。
いつもいつも些細なことで怒ってしまう親に怯えて全身を固めて子供時代を過ごす。

例えばこのような経験が、「筋肉の鎧」を作る要因になったりします。仕事や人間関係のストレス、恋愛でのトラブル、親子関係、子供の頃の経験、、、筋肉の鎧ができる要因は様々です。

この筋肉の鎧ができるとどうなるか?

感情を抑えこんでいるため、顕在的に強い感情に悩まされることはありませんが、本人の深いところ(無意識下)では、常に解消されない感情・葛藤・わだかまりが渦巻いている状態になります。身体的にも消耗しやすくなります。深刻になってくると、何をやっても楽しい気分になれない、何もやる気にならない、、、といった状態に陥ることも。

たかがコリ、されどコリ。この「筋肉の鎧」は、心身にかなりの負担を強いる性質があります。

うつ症状がなかなか改善しない、ネガティブな考え方ばかりしてしまう、いつもクヨクヨしてしまう、いつも何か心にわだかまりがあるような気がする、人と話すのが怖い、などのお悩みを抱えていらっしゃる方々の場合は、この「筋肉の鎧」が押さえ込んでいる感情が大なり小なり関わっていることがほとんどです。

こうしたケースの場合は、「筋肉の鎧」がある程度解体される=コリがほぐれることで、元気を取り戻せたり、ネガティブに考えるクセが弱くなったり、心身のもやもやがかなりスッキリしたり、コミュニケーションに伴うストレスが大きく軽減したりします。

逆に、「心が軽くなる考え方」といった種類の本を読んだり、元気を付けるために筋トレをやったり、食生活やお薬を改めたとしても、こうした「筋肉の鎧」が全く解体されない場合、心・性格の問題が根本から解消されることはほとんどありません(一時的に改善したように思えても、しばらく経つと元に戻ってしまうケースがほとんどです)。

身体のコリを軽減するためのさまざまなボディーワークが精神面での改善効果をもたらすのも、この「筋肉の鎧」を解体していく効果を伴うから。当方で心理セラピーに筋膜リリースなどのボディーワークを組み合わせているのも、この「筋肉の鎧」を解体していかないと解決できない心の問題が多いことがその理由です。

今後の記事では、この「筋肉の鎧」の見つけ方、解消方法などについても書いて行こうと思っています。

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参考記事:
「現代人はコリ・クセだらけ!」を、自分の身体では自覚しにくい理由。
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