うつ症状に悩まれている方の共通点は、身体の緊張。

さまざまなうつ症状でお困りの方も、当方のセッションにはよくいらっしゃいます。

気分の激しい落ち込みに悩む方、不眠でお悩みの方、全くやる気が出ない方、疲労が全く抜けない方など、状況はさまざまです。

この記事では、主にうつ症状にお悩みの方が、元気なコンディションを取り戻すためのヒントについて書いてみます。

うつ症状で悩まれている方に共通点する、身体の緊張とその影響。

当方のセッションに来られる、うつ症状にお悩みの方には一つだけ必ず共通している点があります。

それは、身体がストレス・恐怖・不安などにより無意識のうちに強く緊張してしまっており、またその緊張が慢性的に継続してしまっていることです。

日常生活・仕事・人間関係・過去の出来事によるトラウマなど、人により原因は異なりますが、うつ症状に悩まれている方は例外なく、ストレス・恐怖・不安に心身が強く影響されて、無意識のうちに身体が緊張し、またそれが(一日の中で程度の差はあるものの)ある程度慢性的に継続してしまっています。無意識の緊張だけにご本人が自覚をしていらっしゃらないことが多いです。

ストレス・恐怖・不安が引き起こす身体の緊張は、典型的には以下のようなものがあげられます。うつ症状に悩まれる方の場合は、個人差はあれど、上記のうち複数~全てが当てはまることがほとんどです。

1)肩・首・胸・お腹・背中など、体幹部が強く緊張している(コリ・ハリ・痛みを伴う場合もあります)。
2)呼吸周りの筋肉が緊張し、呼吸が非常に浅くなっている。
3)心臓周辺が強く緊張し、心拍数が上がりやすくなっている(動悸などを伴う場合もあります)
4)目の周りが緊張している(目の周りが緊張していると、リラックスした状態や冷静な心でいることが難しくなります)

これらの緊張が継続してしまうことが心身にもたらす悪影響は、一般の方が想像するよりも、はるかに大きなものです。

まず、体力がどんどん削られてしまいます(疲れ果てて何もやる気が起きなくなる大きな要因です)。そして、緊張により質の良い睡眠も取りづらくなります(不眠の要因)。さらに、こうした状態だとどうしても考えることがネガティブな方向に向かいがちで、それが恐怖感・不安感を掻き立て、心身のコンディションをさらに悪化させる要因になる、、、という悪循環も起こしがちです。このように、無意識の緊張は、疲れ果ててやる気が起きない・眠れない・落ち込み気分や不安感が抜けないなどの、うつ症状を引き起こしやすいものなのです。

そして、ストレス・恐怖・不安による緊張は、ちょっとリラックスを心がけたり、気晴らしをしただけでは解消されないことも非常に多く、身体が緊張したままでなかなかそこから抜け出せない、、、ということも多いです。

うつ症状に悩む方は、ほぼ例外なく、この「無意識の緊張状態からなかなか抜け出せない」状況に大なり小なり陥っていることがその背景にあると言って良いでしょう。

うつ症状の解消は、身体の緊張をほどいてあげることから。

逆に、ストレス・恐怖・不安が引き起こす緊張をほどいていくと、うつ症状が着実に改善していくことが多いです。精神的ストレスなどによる無意識の緊張をほどいてあげるワークや、これまで続いてきた緊張によりできてしまった身体のコリ・ハリをほぐすワークを丁寧に行うことが有効です。身体がリラックスして楽になって来ると、それに付随して、恐怖感・不安感なども次第に軽くなりますし、より良い睡眠をとりやすくなったり、身体の調子が全体的に改善され疲れにくくなったりと、さまざまな効果が出てきます(当方では、初回セッションから改善を実感される方も多いです)

うつ症状の背景にある身体の緊張は、重いものであるケースも多いため、基本的には当方のセッションをはじめ、専門家の方のサポートをお早めにご利用されることをおすすめしていますが、それでも自分でも何か対策を取りたい!という方のために、あくまで補助的な位置づけですが、対策をご紹介します。

その対策は、「呼吸を意識しながら、胸・おなか周り(呼吸にかかわる部位)を中心に、頭から足先まで、全身をたくさん、たくさんさすってあげる」というものです。さすっていて心地よい程度の力加減で、じっくり、時間をかけてさすってあげてください。

最初は胸・お腹などをたくさん、たくさんさすって、楽に深く呼吸ができるような状態を少しでも作ってから、その後で他の緊張している部位をたくさんさすってあげるのが、効果を上げやすいでしょう。緊張している場所やコリ・張りの強い場所は、重点的にさすってあげるのがおすすめです。

身体をさすることには、多くの方が想像するよりも高いリラクゼーション効果があります。胸周りの緊張がほどけ、自然と呼吸が深くゆったりして来るまで行うことで、落ち着いた気分や、リラックスした感覚をある程度取り戻せて来たりする場合があります。一度試していただいて、もしも少しでも改善が見られるようでしたら、毎日行ってみると良いでしょう。

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