Noと言えない、断れない!を心身両面から解消するヒント。

Noが言えない日本人は多い、なんて言われることもあるように、本音ではNoと言いたい、断りたいとは自分でもわかっているのに、Noが言えない、断れない!という経験は、多くの方がされているのではないでしょうか。

「断る勇気を持って!」という言葉を聞いたり、上手く断るテクニックを学んだりした方も中にはいらっしゃるのでは、、、と思いますが、それでもなかなかNoと言うべき時・断るべき時に断るのが苦手だ、という方は少なくないように思います。

今回は、「Noと言えない・断れない時、その方の心身では、一体何が起こっているのか?何をすれば解決するのか?」というテーマの記事です。

1.「Noと言えない・断れない」時に心にあるのは、「相手との関係を悪くしたくない!」という思い。
2.過去の経験で学習してしまった緊張が、「Noと言えない・断れない」の根本原因。

「Noと言えない・断れない」時に心にあるのは、「相手との関係を悪くしたくない!」という思い。

当方で、「Noと言えない・断れない」を解決するためのセラピーをさせて頂いている時には、クライアントの方ご本人も気づいていないような思いを探すお手伝いをさせて頂くようにしているのですが、セラピーを進めていくうちに、クライアントの方が気づかれる思いは、以下のようなものが一番代表的なものとして挙げられます(もちろんこれ以外の思いが災いしていることもあります)。

・断ったら嫌われるのではないか?
・(恋愛の場合)振られてしまうのではないか?
・Noと言ったら、相手との関係がギクシャクしないか?
・モメないで済むように、自分が折れておこう。
・断ったら、相手がキレてしまうのではないか?
・断ったら、社内での評価が悪くならないか?

乱暴にまとめてしまうと、「相手との関係を悪くしたくない!」という思いが、「Noと言えない・断れない」の背景になっていることが多い、とも言えます。

こうした思いが、Noと言いたい・断りたい場面で自分を邪魔してしまう。断る勇気を出そう!とたとえ思っても、どうしてもこうした思いに打ち勝てない!というのが、「Noと言えない・断れない」でお困りの方の心の中で起こっていることです。

では、そうした思いが頭から離れてくれない、断る勇気が足りない、という状態になってしまう原因は何なのでしょうか?

過去の経験で学習してしまった緊張が、「Noと言えない・断れない」の根本原因。

Noと言いたいけど、Noと言えない・断れない!という時に、誰にでも共通すること。それは、

「不安・恐怖などで身体が緊張して強く固まってしまっている」ということです(いわゆる「無意識に葛藤している」状態の時、人は必ず大なり小なり身体が緊張してしまっています)。無意識の条件反射として起こってしまうことのため、ご本人が気付かないことも多いです。

Noと言えない・断れない方の場合、不安・恐怖を生み出しているのは、前項で挙げた、「相手との関係を悪くしたくない!」という思いです。

不安・恐怖などによる身体の緊張は、人が思い通りの行動をすることを大幅に制限してしまう力があります(過去に緊張した場面などを思い返して頂くと、その力の大きさがお分かり頂けるかもしれません)。緊張をそのまま放っておいて、勇気を持って(言い方に気をつけながらも)きっちり断る、、、というのは、非常に難しいのです。

そして、この不安・恐怖などによる身体の緊張は、元をたどっていくと、過去のイヤな経験に行き着くことが多いです。広い意味でのトラウマの一種とも言えるでしょう。

例えば、、、
・子供の頃、親や先生に頼まれたことを断ったら、ものすごい勢いで叱られた。
・彼氏からのデートの誘いをスケジュールが合わないので断ったら、すごく不満そうで冷たい顔をされてショックを受けた。
・学校の部活で、先輩に無理難題を突き付けられ、断ったらお仕置きをされた。
・上司からの休日出勤の依頼を辞退しようとしたら、上司がキレてしまった。

こんな経験をしたことがきっかけとなり、「相手との関係を悪くしたくない!」という不安・恐怖と、それに伴う身体の緊張が、Noと言うべき場面・断るべき場面で事あるごとに顔を出すようになってしまった、、、という方が多いです。

ですので、当方のセラピーでは、NLPと、身体をゆるめていくワークを組み合わせて、クライアントの方が、Noと言えない・断れない時に出てきてしまう不安・恐怖感と、それに伴う身体の緊張を徹底的に解消していくことを行っています。

不安・恐怖に伴う身体の緊張感が大幅にほどけると、それと同時に心も不安・恐怖から解放されて大幅にラクになり、断る勇気を持つ心身のゆとりも持ちやすくなります。セラピーの後、ご本人が「大丈夫かな、、、」と思っていても、いざそうした場面になった時に、意外と自然に言いたいことを相手にスッと言えた!というお話を伺うことも多いです。

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